「いまも覚えているんですけど、とにかくお腹が空いて仕方なかったときは、裸足で家を出て、近くのマラサダショップへ1ドル札を握って走って行ったんです。そうすると、お店の方が、マラサダ1個とミルクをくれて、それでなんとかお腹を満たしていたっていう。おばあちゃまは、友達もいない、言葉も話せない状態でハワイに渡って、ゼロからすべてを築き上げていった人だから、孫の私にも厳しく接していたんですよね。でも、内心『もうちょっとなんかできるでしょ!?』とも思ってました(笑)」
けれど、そういったおばあさんの教育があったからこそ、ChiyoTiaさんは強くなれたそう。
「周りのみんなみたいに海に入りたくて仕方なかったんですけど、ボディボードなんて持ってなくて。それで、飲食店のトレイをかき集めて、ガムテープでぐるぐる巻きにしてボードを手作りしたんです。それで海に入ってると、周囲の子たちが『なんだあいつ、なんか変なやつがいるぞ』って騒ぎ出すんですけど、それがきっかけになって友達がどんどんできた。実は当時、友達もいなくてひとりぼっちだったから、ある意味、いいきっかけにはなったのかなと思います」