太陽が顔を出した瞬間、まるでコンサートの舞台に出演者が現れたかのように、大勢の観衆から一斉に「Wow!」という歓声があがりました。昇りゆく太陽に照らされる顔は、どれも幸せに満ちた表情。ある若いカップルは一枚のブランケットをかぶって。ある老夫婦は仲睦まじく手を握り合って。ヒーリングスポット巡り好き(?)の女子二人は、デジタルカメラで撮り合いっこしながら…。皆それぞれが太陽から聖なるパワーをたっぷりとチャージしているかのようです。
太陽はあっという間に昇っていきます。それに伴い、地平線を埋め尽くすように広がる雲海が輝きを増す一方で、山頂火口(クレーター)付近の黒々とした山肌も色鮮やかに見えてきます。背の高い木が生育できなくなる「森林限界」をはるかに超えた高度であるため、付近には樹木がなく、まさに"はげ山"といった状態。
太陽が昇る方角の反対側・西方向には、米国の空軍とハワイ大学が所有する観測所があり、その円形の白い屋根も見えます。雲海はこの方角にも広がっていて、まさに360度の荘厳なパノラマを楽しむことができるわけです。