オープン前からハワイ通の美食家たちの間で話題になっていた、江戸前鮨『すし匠』。今年7月に開業したばかりの「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス、ワイキキ・ビーチ」の8階ロビーフロアーにオープンし、すでに来年2月までは予約で満席という人気ぶり。
東京・四谷に平成元年に店を構え、江戸前寿司の最高峰と呼ばれる『すし匠』海外一号店の内部にメディア初潜入。今最も影響力のある鮨職人である店主の中澤圭二さんに、あえてハワイで挑戦する理由を伺ってきました。
曲線を描いたカウンターに、落ちついた照明と印象的なエクステリア。ゆったりと大きめの一人がけ椅子で、中澤さんの卓越した技術と江戸前鮨を楽しめる10席。
寿司の付台は、ハワイの高級木材であるコアウッドを使用。さっと水拭きをすると、独特の木目が立体的に映し出される。このコアウッドを3年半前に探すところから、ハワイへの出店計画がはじまったそう。
中澤さん「基本はハワイで獲れるものを中心とした魚を使って、江戸前鮨を提供しています。昨今の流通の進歩に頼れば、もちろん日本の魚を使った鮨の方が、簡単でいい。でもそれだとハワイでやる意味はない。ハワイの食材を使うことに大きな意義があると思ったのです」
鮨カウンター後ろの檜を使用した棚装飾。イメージは、江戸前鮨の生みの親・華屋與兵衛(はなやよへい)が、ハワイに来て、ハワイの王族が食べていたとされる「モイ」釣りをしているところ。
中澤さん「このハワイの『すし匠』では、全てがハワイと日本の融合。いかに、“ハワイ江戸前”を作るか。それが、ハワイでやる意味。世界からハワイに食べに来て、東京より江戸前の美味しい鮨があるということを発信していくべきだと思い、ハワイへの出店を決断しました。」
来年には、屋久杉で作った個室カウンターもオープンする予定
中澤さん「ハワイは空気がいいし、気持ちがいい。いるだけでリラックスできる。そんなハワイでたまに凛とした気持ちになる空間があってもいいのでは。」
最後にそういって柔らかな笑みを浮かべていたのが印象的でした。ハワイと日本が融合した江戸前鮨。ハワイ旅行の前に早めに日本から予約することをおすすめします。その芸術的な“ハワイ江戸前”は、あなたの目と舌で味わってください!
Ritz Carlton2F, 383 Kalaimoku St.,waikikiBeach Honolulu
TEL:808-729-9717(予約は毎日14:00~16:00、日本時間9:00~11:00にて受付、300ドルのおまかせコースのみ)
営業時間:17:00~22:30
定休日:日曜
http://www.ritzcarlton.com/en/hotels/hawaii/waikiki/dining/sushi-sho